不妊症の原因
不妊症の原因はひとつではなく、複数の要因が関係していることもあります。
主な原因として、以下のようなものがあります。
排卵因子
卵巣の中で卵胞が十分に育たない、または排卵がうまく起こらない状態です。
卵管因子
卵管の通りが悪くなることで、卵子と精子が出会えなくなる状態です。
男性因子
精子の数が少ない、運動率が低いなど、精液所見に問題がある状態です。
黄体機能不全
受精卵が着床した後、妊娠を維持するために必要なホルモンの働きが十分でない状態です。
免疫因子
女性側の免疫機能により精子が異物として認識され、受精が妨げられる状態です。
子宮因子
子宮筋腫や子宮の形態異常などにより、受精卵が着床しにくくなる状態です。
なお、検査を行っても原因が特定できない場合があります。これは「原因がない」という意味ではなく、「現在の検査では原因が明らかにならない不妊(機能性不妊症」を指します。
また、治療開始時には原因がわからなくても、治療を進める中で原因が明らかになることも少なくありません。当院では必要な検査を行いながら、個別に適切な治療を行っていきます。
当院における不妊治療
タイミング療法
超音波検査で卵胞の大きさを確認し、排卵日を予測して最も妊娠しやすい時期に性交を指示します。
一般的に、月経周期が28〜30日の方では、月経開始後12〜14日頃に受診していただきます。排卵予測日に合わせて性交のタイミングをお伝えし、自然妊娠を目指します。
治療期間は半年〜1年程度が目安ですが、不妊期間や年齢、検査結果、ご夫婦の希望などにより異なります。
人工授精(AIH)
精子の数や運動率に問題がある場合、頸管粘液の異常がある場合、または原因不明の不妊症に対して行う治療です。
採取した精液を洗浄・濃縮し、良好な精子を子宮内へ注入します。タイミング療法と同様に超音波検査で排卵日を予測し、最適な時期に人工授精を行います。
当院では朝6:30から人工授精に対応しております。お仕事の都合などで早朝をご希望の方もお気軽にご相談ください。午後や夕方、休日・祝日の対応についてもご相談のうえ調整いたします。
その他
- 排卵障害(PMOSなど)に対する排卵誘発療法(クロミッド・レトロゾール・セキソビット内服、注射)
- 黄体機能不全に対するホルモン補充療法(ルトラール・デュファストン内服、注射)
- サプリメント(ビタミンD)
- 男性不妊に対する漢方療法、ビタミン療法、サプリメント
- ED(勃起不全)治療
※ビタミンD:日本人の約90%がビタミンD不足と報告されています
妊娠においてビタミンDは免疫を制御する大切な栄養素で、半分男性から由来する胚を女性が受け入れる上で重要です。
ビタミンD不足は妊娠率を低下させ、流産のリスクを上げる可能性があります。
不妊カウンセラー(日本不妊カウンセリング学会認定)のご紹介
当院には、日本不妊カウンセリング学会認定の不妊カウンセラーが2名在籍しております。
火曜日・水曜日・木曜日の午前外来にて、医師の診察前に、現在の症状やお悩み、不安に感じていることなどを時間をかけてお伺いします。
治療に関する不安や疑問、今後の進め方についてもご相談いただけますので、お気軽にお声がけください。
不妊治療成績
2015年から不妊治療を始めて、現在まで867名の方がご妊娠されました。
| 年度 | 妊娠数 |
|---|---|
| 2019年 | 87名(タイミング療法 77名、人工授精 10名) |
| 2020年 | 87名(タイミング療法 70名、人工授精 17名) |
| 2021年 | 87名(タイミング療法 71名、人工授精 16名) |
| 2022年 | 114名(タイミング療法 96名、人工授精 18名) |
| 2023年 | 87名(タイミング療法 76名、人工授精 11名) |
| 2024年 | 72名(タイミング療法 62名、人工授精 10名) |
| 2025年 | 88名(タイミング療法 71名、人工授精 17名) |
これまで多くのご夫婦の妊娠をお手伝いさせていただいております。
妊娠までの道のりはお一人おひとり異なります。当院では患者さまのお気持ちに寄り添いながら、適切な検査・治療をご提案し、妊娠という目標に向けてサポートいたします。
助成金申請について
不妊治療に対する助成制度は、自治体によって内容や対象条件が異なります。
当院では、各自治体が実施している特定不妊治療費助成制度に関する書類作成にも対応しております。
制度の詳細につきましては、お住まいの自治体へお問い合わせください。